米国時間7月29日に発表された資料によれば、技術系6分野のうち、3つの分野で今年第2四半期のベンチャー投資の伸びが、前期から引き続き増加傾向を示したという。
コンピュータおよび周辺機器の分野では、第1四半期から第2四半期にかけて35.4%の増加となり、投資額は1億6990万ドルとなったことが分かった。これに続いて、通信分野では21.4%の増加となり、こちらは6億1520万ドル規模にまで成長している。近年、業界全体の4分の1の投資規模までになったソフトウェアの分野では、6.7%増加して8億6420万ドルとなった。
MoneyTreeと呼ばれるこの調査報告は、PricewaterhouseCoopers、Thomson Venture Economics、National Venture Capital Associationの各社が共同でまとめたものである。
この調査では、全業界を合わせたベンチャー企業への投資額が、第1四半期の40億4000万ドルから、第2四半期には42億8000万ドルまで増加したことが判明。これは、2000年以来はじめての2期連続の増加であり、7月28日にVentureOneが報告した結果とも一致している。
通信、コンピュータ、周辺機器の全分野で投資額が2桁増を記録したが、これらの分野への投資の大半が、新興企業のなかでも立ち上げから時間の経過した企業へわたっていると、PricewaterhouseCoopersのTracy Lefteroffは説明する。十分に成長した企業は、2回もしくはそれ以上の増資を行うことが多い。
「まったくゼロからスタートした会社に対して投資が行われた例はなく、むしろ既に活動している企業を支援する目的で資金が使われたようだ」とLefteroffは述べている。
また今回の調査では、さまざまな分野のソフトウェア関連スタートアップ企業に投資が行われたことも分かった。
「ベンチャーキャピタルが、インターネットやソフトウェア分野に対する投資の落ち込みから、回復してきていることを示している。最近のソフトウェア分野における合併や買収は、ベンチャーキャピタルにとって非常にいいムードを形成している」(Lefteroff)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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