米MicrosoftのBill Gatesによると、ドットコムブームは決して空騒ぎだけで終わってしまったわけではないという。
同氏は米国時間28日、インターネットブームの時に謳われた技術進歩の大半が、いずれ現実のものになる、と語った。
Gatesは毎年開催されるMicrosoft Research Faculty Summitのために同社本社に集まった研究者たちに向かい、「眉唾的なものも含め、ほぼすべての話は現実のものになる。時間がかかるだけだ」と述べた。
Gatesによると、今日デジタル的に処理されているのは最も基本的なビジネスプロセスだけなので、本格的な生産性向上はこれからだという。
「約束された事柄のうち、まだわずか10%以下しか実現されていないのは確かだ」(Gates)
このスピーチは、GatesとMicrosoft最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmerが金融アナリスト向けに先週行った強気のプレゼンテーションの内容と呼応している。
Gatesは、スピーチの別の部分では、MicrosoftがWindows CEオペレーティングシステムの新型車への搭載に向けて大きく前進したことにも言及した。同氏の予想では、2〜3年以内に「市販車の約30%」に、組込プロセッサ搭載の非PCデバイス向けにスケールダウンされたソフトウェアを使う表示システムが搭載されるようになるという。
同氏は、米国では運転中に画面を見させることが「ちょっとした物議をかもしている」とし、Microsoftは北米よりもヨーロッパやアジアの自動車メーカーとの提携で成功しているという。Gatesによると、同社は米国市場では音声制御技術に力を入れているという。
Microsoftほど大きな会社でも、主力ビジネス以外への業務拡張を行わずに、それでも会社を継続的に発展させる成長分野はいくらでもあると、Gatesは付け加えた。
「ソフトウェア分野にも十分チャンスがあると思っている。われわれがコンサルティング会社を買収するようなことはないだろうし、半導体の製造に乗り出すこともない」(Gates)
同氏によると、Microsoftが来年度の研究関連予算を8%増の約69億ドルへと大幅に引き上げているのは、成長の余地があるからだという。「69億ドル以上を回収し、そのことを株主に証明しなくてはならない」と同氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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