米Appleは、マーケットシェアの低下に歯止めをかける取り組みの一環として、大学生や教職員向けに、新型Macについてこれまでで最大のディスカウントを適用し、機種によっては最大15%オフで提供しはじめた。
Appleは先週末、教育関係者や大学生などの個人に向けた価格設定を、各種学校や大学などの法人向けのレベルまで引き下げた。この結果、一部の機種では値引率が最大で15%となった。
今回の措置で、特に割安感が出ているのがノートブックタイプの機種で、たとえばPowerBookまたはiBookとiPodを同時に購入すると200ドルのキャッシュバック、あるいはHewlett-Packard(HP)製プリンタと合わせて購入すると100ドルのキャッシュバックが受けられるプロモーションと、この割引を組み合わせられるからだ。
WindowsユーザーをMacに取り込もうという「スイッチ」キャンペーンの開始から1年が経過するが、市場調査会社のIDCによると、世界のコンピュータ市場におけるAppleのシェアは1年前の2.7%から2.3%まで低下している。
一方、Appleは全体の売上をなんとか押し上げ、今年度第3四半期(6月30日決算)には過去三年間で最高のレベルまで売上を回復させている。同期は、Podの売上げ増と、デスクトップマシンよりも全体的に価格設定の高いノートブックモデルの売上げ増が寄与し、パソコンの出荷台数低下を相殺した。
教育関連市場は、同社がApple IIの時代から最も得意としている分野の1つだが、しかしWindows PCに人気を奪われ、2年前にはライバルのDellに売上げ首位の座を明け渡している。
「Appleの市場シェアは減り続けている」というのは、市場調査会社Quality Education Data(QED)の社長、Jeanne Hayes。同社が今春実施した調査によると、全米の小学校に設置されているコンピュータ全体の約33%、中学校のコンピュータでは29%、高校で使用されるマシンでは15%がMacだったという。つい5年前までは学校に導入されたコンピュータ全体の半数がMacだったとHayesはいう。
売上げが過去数四半期伸び悩んだ教育関連分野だが、先週行われた決算報告の電話会議のなかで、Appleの最高財務責任者(CFO)、Fred Andersonは、Appleの教育関連市場への出荷台数は前年比で5%伸びたと語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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