ファインアーク、電池寿命を延ばす低消費電力チップを設計

WebBCN (コンピュータ・ニュース社)2003年07月17日 10時08分

 半導体設計のファインアーク(太田謙社長)は、処理性能と製造コストはそのままで、電池寿命を従来の3−5倍も長持ちさせる低消費電力の半導体を設計したと発表した。この半導体は、携帯音楽プレーヤー(シリコンオーディオプレーヤー)用で、携帯電話などに組み込むこともできる。

 通常、MP3(音楽圧縮形式)などを再生する場合、半導体の動作周波数は最低でも75メガヘルツ程度必要だった。今回、ファインアークが設計した半導体では、処理性能と製造コストはそのままで、これまでの約6分の1となる12メガヘルツで動作させることに成功した。これによって、電池寿命は3−5倍に延ばすことができる。

 また、MP3だけでなく、次世代の音楽圧縮技術と言われる「オッグ・ボルビス」にも対応している。今後は、音楽の再生に加えて、音楽の録音、あるいは映像の再生についても、より低い動作周波数で実現できるよう研究を続ける方針。

 太田社長は、「たとえば、われわれの設計した情報を、携帯電話のチップの中に組み込めば、わずかな電力消費で、長時間、モバイルマルチメディアが楽しめるようになる」と、携帯電話などの携帯機器を開発するメーカーに、今回設計した設計情報を売り込む。早ければ、1年程度で実用化できるという。

 ファインアークは、半導体の回路設計を専門とする半導体設計会社。

ファインアーク

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]