ギリシャのアテネで開催される2004年の夏季オリンピックに向けて、参加を目指す選手たちはトレーニングを続けているかもしれないが、彼らを戦いの場に立たせるためのソフトウェアの方は準備が整った。
油田/情報関連の技術サービスを提供する米Schlumbergerが、米国時間7月2日に明らかにしたところによると、同社は大会関係者の身元やアクセスを管理するシステムをアテネ五輪実行委員会に納入したという。このシステムは、同社が各国で開催されるオリンピック大会向けに納入している一連の総合ロジスティックス管理ソフトウェアツールの一部で、アテネ大会関係者20万人の認定作業をコーディネートすることになるという。
2004年アテネ大会実行委員会の総合技術マネジャー、Dimitri Beisの声明によると、この認定システムは「オリンピック開催期間中に大量に発生する人の動きを効率的に管理し、安全に認証するために絶対不可欠なツール」だという。
Schlumbergerは物理的なIDバッジとスキャンシステムをバックオフィスにある認定システムのデータベースアプリケーションと組み合わせている。同社によると、この技術は適格な参加者だけが会場に入り、大会に参加できるよう登録処理を管理し、立ち入ることのできる場所も参加者ごとに指定するという。
同システムは、ほかのSchlumbergerアプリケーションにもデータを提供し、輸送、医療対応、宿泊や食事といった処理もこなす。その認定プロセスには、捜査当局担当者によるセキュリティチェックやギリシャ人以外に対する入国審査なども含まれる。
ニューヨーク、パリ、そしてオランダのハーグに主な事業所を置くSchlumbergerは、19'92年のバルセロナ大会からオリンピック向けに認定システムを提供してきた。同社では特定の言語、現地捜査当局、および入国管理局の要求に合わせてアプリケーションをカスタマイズしているという。
アテネ大会の認定システムは、Schlumbergerがオリンピックに向けてこれから取り組む長期プロジェクトの中のひと区切りとなる。同社は、8年間で4つの大会(昨年のソルトレイクシティー、アテネ、2006年のトリノ、2008年の北京)でITサービスを提供する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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