富士通(秋草直之社長)は6月17日、昨年に打ち出したプラットフォームコンセプト「トリオーレ」をIT基盤として位置付けて強化したと発表した。これまでのシステム構築事例を分析し、システムパターンとして体系化した「プラットフォームインテグレーションテンプレート(Piテンプレート)」を武器に売上増加を図っていく。
これまでは、サーバーを始め、ミドルウェアやストレージ製品、ネットワーク関連製品などを単体で販売するビジネスが主流だったため、システムを検証して構築、立ち上げまでに時間がかかるケースが多かった。Piテンプレートを利用することで、高品質なシステムを短期間に構築できるという。
現在、同社が構築したシステム事例のなかでPiテンプレートとして体系化しているものは6種類。5種類は、インターネットフロントやウェブアプリケーション、ビジネスアプリケーション、データベース、運用管理などシステムの基本となる「ベーシックテンプレート」、残りの1種類がベーシックテンプレートを用途に合わせて組み合わせた「組合わせテンプレート」となる。
同社では、Piテンプレートの整備と検証を継続的に実施するため、沼津工場に「Piセンター」を設立。ソフト・サービスビジネスグループと、プラットフォームビジネスグループ共同の約200人体制で、年末までに50種類のPiテンプレートを体系化することを目指す。
今後は、新しくXMLデータの横断・高速検索の強化製品である「インターステージ・シュンサク・データ・マネージャー(仮称)」や、自律制御機能の強化製品である「リソース・コーディネーター(仮称)」などのミドルウェアを製品を始めとして、「トリオーレ」に基づく製品を提供していく構え。
会見には、次期社長の黒川博昭副社長が出席。黒川副社長は、「トリオーレは、今後のビジネス拡大において重要なコンセプトだと位置付けている。当社のソフト・サービスとプラットフォームをあわせれば、競合他社に十分勝てる」と強調した。
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