米SCO Groupは米国時間6月16日、UNIX System Vソースコードをベースとするソフトウェア製品の使用や配布に関する米IBMの権利を終了させたと発表した。IBMのUNIX OSであるAIXが終了の対象となる。これについてSCOは、「1985年にIBMとAT&Tとのあいだで結んだUNIXソフトウェアとサブライセンシング契約書のなかで、終了権利の行使が認められている」とする。
SCOは2003年3月6日に、「契約書に違反している行為を100日以内に是正しない場合は契約を終了すると、IBMに通告していた」(SCO)という。「期限までにIBMが要求に応じなかったため、自動的に権利終了となった」(SCO)
IBMによる契約違反について、SCOは以下のように主張している。「当社がIBMとの間で交わしたソフトウェアおよびサブライセンシング契約書と、関連する契約書は、ソースコード/派生物/取り扱い保護について明確に取り決めている。IBMは、AIXのソースコードをLinuxに寄贈して、UNIX仕組みを無償OSであるLinuxの推進と改善に使った。その結果UNIXは破壊され、IBMは明らかにUNIXソースコードを誤用し、契約に違反したのだ」
「IBMには、もはやAIXを販売/配布する権利はない。同社の顧客も、AIXソフトウェアを使用する権利を持っていない」(SCOプレジデント兼最高経営責任者(CEO)のDarl McBride)
またSCOはIBMに対し、AIXの使用と配布の停止、関連ソースコードの破棄または返却、損害賠償の支払いを求める訴訟を起こしている。SCOは同日この訴訟の内容を修正し、損害賠償の金額を数10億ドル規模に増やした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス