通信チップメーカーの米Broadcomが16日(米国時間)、オールインワンプロセッサの新モデルを発表する。同社は、この新型チップにより高度セキュリティネットワークにおける通信コストの削減につながることを期待する。
この新型チップは、同社のSentry5製品ラインの一部で、汎用プロセッサと高速イーサネットおよびハードウェアベースのセキュリティ機能とが統合されている。
Broadcomのネットワーキング事業部門のゼネラルマネジャー、Ford Tamerは、この新たな統合により、家庭/小規模企業向けルータの価格が下がると指摘する。
Tamerは声明の中で、「Sentry5は、低価格でより多くの機能を備えたネットワーク機器を求める顧客のニーズに合致する製品」と語った。
今回の新製品発表は、Broadcomが一時の通信製品需要の落ち込みから徐々に回復しつあるなかで行われる。ケーブルモデム、セットトップ・ボックス、通信機器向けチップを生産する同社は、景気の低迷やインターネットインフラ技術の需要の落ち込みで、大打撃を被った。同社の株価は2000年8月の275ドルから13日には24ドル65セントまで値下がりした。
また同社は、802.11無線技術を使った無線ネットワーキング機器向けチップも提供している。802.11標準はモバイルインターネット接続の手段として、一般家庭や企業で広く利用されている。
今回発売される最新型チップは、主に家庭や小規模企業におけるインターネット接続に重点を置いている。このチップを使うことにより、ネットワークハードウェアメーカーは標準的なセキュリティ機能を備えた低価格機の開発が可能になる。
新型チップは、200MHzのMIPSプロセッサに加え、 Advanced Encryption Standard(AES)など複数の暗号化アルゴリズム、5ポートの10/100Mbpsイーサネットスイッチなどを備え、さらに無数の通信技術をサポートしている。同チップは2003年秋に発売予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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