米マイクロソフト、Mac版IEの開発中止を発表

 米Microsoftは、ブラウザソフトInternet Explorer(IE)のMacintosh版の開発を打ち切る。Microsoftが米国時間6月13日に明らかにしたもの。米Apple Computerが独自開発しているブラウザ、Safariとの競合を避けるためだという。

 MicrosoftのプロダクトマネージャーのJessica Sommerによると、セキュリティやパフォーマンスの修正は提供するが、新たなメジャーリリースは行わない方針だという。同社は6月16日に、OS X向けのIE 5.2.3をリリースする。7月にはMac OS 9向けのアップデートも予定しているが、これらはともにマイナーアップデートで、その後のリリース計画は未定だ。

 Appleはこれまで、Safariのテスト版をいくつかリリースしているが、まだ最終版のSafari 1.0を発表するには至っていない。Microsoftの今回の決定は、Macユーザーに難問を課すこととなる。というのも、多くのウェブサイトはIEで最適に表示できるよう設計されており、中にはIEしか対応していないウェブサイトもある。調査会社の米WebSideStoryによると、IEはブラウザ市場で95%のシェアを占めており、Netscapeは3%を超える程度で、その他のブラウザは1%に満たない。

 MicrosoftはAppleとの5年契約の一環として、Officeスイートと共にIEのMac版を提供することで同意した。その後、契約期限が間近に迫った2002年4月、MicrosoftはMac向けソフトウェアの開発を続けると発表した。しかし、開発は1度に1つのバージョンに限り、採算が取れるかどうかによって方針を決定をするという条件付きだった。

 なおMicrosoftは、Windows向けIEのスタンドアロン版の開発を中止し、IEをWindows OSの今後の機能強化の一部として発展させていく計画である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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