米SCO、Linux訴訟でまたも大手ハードベンダーを提訴する構え

 米SCO Groupは、同社が保有するUnixの知的所有権をLinuxに不正流用したとして、新たに北米の大手ハードウェアベンダーを訴える可能性について語った。ただし、具体的な社名については明らかにしていない。

 SCOのシニア・バイス・プレジデント、Chris Sontagは「Unixソースコードを不正流用していると思われる企業を、新たな訴訟として、あるいはこれまでのIBM訴訟を修正する形で訴える可能性がある」と語った。

 さらに、Sontagは「SCOは、IBMに対する訴状についても新たな訴訟原因を加筆修正する可能性があり、その結果、Linuxベンダーの米Red HatやドイツのSuSEに対しても訴訟を起こすかもしれない」と付け加えている。

 「(IBM以外にも)我々との契約を違反する企業が存在するということは・・・すなわち、別の訴訟の可能性があることを意味する」(Sontag)

 とりわけ、Sontagは「ある"大手"ハードウェアベンダーが、SCOが知的所有権を保有するUnixコードをLinux製品に流用した」としている。

 SCOとUnixライセンス契約を結んでいる大手ハードウェアベンダーは、IBM、富士通、NEC、米Hewlett-Packard(HP)、米Sun Microsystems。さらにSCOは最近、名前を明らかにしていないが、大手ハードウェアメーカー1社とライセンス契約を結んでいる。

 SCOがこれからどの企業を訴えようとしているのかは今のところ謎のままだ。また、これら大手メーカーは対象から外れる可能性がある。Sontagは、「(その企業は)海外メーカーではない」と語っている。さらにSunである可能性については、「SCOはSunと確固たるライセンス契約を結んでいる」とし、否定している。

 「Sunは長年にわたり、Unixに関して約1億ドルのライセンス料金を支払っている。Sunには、他のUnixベンダーが所有していない権利を持っている」(Sontag)

 一方、HPの広報担当者は「我々の知る限りでは、(SCOが訴えようとしているのは)HPではない」と説明している。

 他にも米SGIなどのUnixハードウェアベンダーが存在するが、そうした企業は"大手"とは言い難い。もちろん、Unixは取り扱っていないものの、Linux開発に参加しているハードウェア/チップメーカーなどもいくつか存在しており、Linuxベンダーも訴訟対象になる可能性があるという。

 Sontagは、「IBMを訴えてからも、別の違反が数多く見つかっており、その数は毎日増えつづけている。すべてのLinuxディストリビューションに、(SCOの知的所有権を侵害する)コードが存在する」と語っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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