独Infineon TechnologiesとイスラエルのMetalinkは、両社が標準VDSL技術の5番目の帯域(バンド)を使用可能にする新技術「VDSLPlus」を開発中であると発表した。両社がそれぞれ現地時間の6月11日に明らかにしたもの。
VDSLPlusは、VDSL回線の伝送距離延長と、シングルペア銅線上で帯域幅を拡大するための、拡張版QAM方式VDSL技術。標準のツイストペア銅線上で高速データ伝送を達成するため、12MHzより高い周波数帯域を利用する。
この技術により、サービスプロバイダは同じラインカードとCPE(顧客構内装置)設計を利用して様々なDSLサービスが提供可能になる。具体的には、400m以上の距離で最大150Mbpsのデータ伝送が可能な短距離アプリケーションや、4kmの距離で4Mbps以上ののデータ伝送が可能な長距離アプリケーションが提供できるという。
VDSLPlusは、バンド割当プラン998、997、中国の電気通信標準化機構CTSI(Chinese Telecommunication Standard Institute)が定義したバンド割当プランなどの、VDSL標準に対応する。またナローバンドサービスやPOTS、EuroISDN、TCM-ISDN、ADSLといった他のDSL方式ともスペクトル互換性を持つほか、Ethernet over VDSLとATM over VDSLの両方をサポートする。
MetallinkとInfineon Technologiesは今後、様々な標準化団体においてVDSLPlusの標準化を推進していくという。「他のQAM方式PHYやシステム関連の企業と協力を推し進め、技術の相互運用性を高めていく」(両社)
インフィニオンテクノロジーズジャパンに掲載のプレスリリース
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