米下院でインターネット賭博規制法案可決

 米国時間6月12日、米国下院はインターネット賭博を規制する法律「Unlawful Internet Gambling Funding Prohibition Act」の最終案で投票を行い、319対104で可決した。米国外を拠点としたオンラインカジノに利用されるクレジットカードや銀行口座などを取り締まるもの。

 米下院議員で、金融サービス委員会議長のMichael Oxley(共和党、オハイオ州選出)は、「海外での賭博行為を制限することは、アルカイダなどのテロリスト組織の活動を阻止するために必要だ」と語る。「インターネット賭博は、テロリストがマネーロンダリングを行うには天国のような場所だからだ」(Oxley)

 今回可決された法案では、連邦当局に対し、今後6カ月間でインターネット賭博における取引を制限する法律を制定するよう求めている。この規制はクレジットカードなどの金融取引を「合理的に識別し、合理的に阻止する」ものとなる。

 反対派は投票前の3時間の討議において、「(同法案は)競馬や、ドッグレース、宝くじなど、法案に明記されていない種類のインターネット賭博を合法化しかねない」と主張した。ちなみに法案では、「州が認可・許可した事業のすべての合法的な取引」については規制していない。

 共和党アラバマ州選出のSpencer Bachus下院議員は「インターネット賭博を禁止する法の施行は、未成年者を保護するために必要だ」と語る。「特にインターネットの賭博サイトは13歳未満の子供をターゲットにしている。子供がインターネット賭博に夢中になって道を踏み外してしまう危険性がある」(Bachus)

 米国では、大半のインターネット賭博がすでに違法となっている。ただし警察や当局が、自宅というプライバシーが確保された場所での賭博行為を取り締まるのは、非常に困難である。

 なお、上院でも同様の法案について公聴会を行っているが、まだ可決に至っていない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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