NECエレクトロニクスは6月9日、システムLSI「ISSPシリーズ」の新製品として、90ナノメートル(nm)プロセスを採用した「ISSP2ファミリ」の製品化について明らかにした。同新製品は2004年1月に受注を開始し、4月に量産を始める予定。
ISSP2は、現行のISSP1の2倍となる500MHzの動作周波数が実現可能。ユーザが使用できるゲート数は約3倍の最大400万ゲートとなり、搭載SRAMの容量は10Mビットとなる。
またISSP2では、ISSP1が備えるIPコアに加え、データ伝送速度が最高10Gビット/秒のシリアル/パラレル変換回路(SerDes)埋め込みコアを追加する。このコアを利用し、10Gビットのシリアルインタフェース規格や3GビットSerial ATA仕様のインタフェース規格に対応する。10Gbps Ethernet MAC技術などもラインアップに加える。
同時にNECエレクトロニクスは、ISSPの販売サポート体制を拡充する。具体的にはISSP認定デザインハウスとして、NSW(日本システムウエア)、凸版印刷、日本電気通信システム、米GDA Technologies、カナダCoreSiMの5社と提携することで合意に達している。
これらデザインハウスは、顧客の要求仕様に基づき論理設計を代行するほか、基本ラインアップに無いIPコアの調達を行うなど、顧客のISSP製品製作をサポートする。NECエレクトロニクスは将来的にバックエンド設計までデザインハウスへの委託を計画しているという。
一方で、同社はIPコアベンダアライアンスグループを組織・運営し、各ベンダとの協力体制も構築する。開発プラットフォームをオープン化し、試作はシャトルと呼ばれるベンダとの相乗り方式で行い、個々のベンダが開発したIPコアを実際のチップで動作確認する際のコスト負担を軽減するという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」