「判定はクロ」:eBayの特許権侵害、陪審員が認める評決

 MercExchangeの創立者Tom Woolstonが所有する3つの特許権を、オークションサイト運営大手の米eBayが侵害したとして、MercExchangeが2001年に提訴した裁判で、米地方裁判所の陪審員は27日、MercExchangeの主張を認め、eBayに賠償金3500万ドルの支払いを命じる評決を下した。

 この評決では、eBayとその子会社のHalf.comが、オークションサイト上で出品者が固定即売価格を設定できる「Buy It Now」機能に関して、MercExchangeが主張する3つの特許権のうちの2つを故意に侵害したと判断した。

 サンフランシスコの法律事務所Howard Riceで知的所有権を専門とする弁護士Neil Smithは、裁判官はこの評決を受けて、MercExchangeに与えた3つの損害に対する賠償金1億500万ドルの支払いを、eBayに対して命じることになる、と述べた。またSmithは、判事がeBayに対して、クレジットカードを使ったオンライン上での物品購入申し込み確定に関する特許技術の使用を中止する命令を出す可能性がある、と指摘する。

 MercExchangeが主張するオンラインオークション技術のうち、3番めの特許については、昨年この特許は無効であり、同社は権利を主張できないとの判決が下された。

 eBay の広報担当Kevin Pursgloveは、同社が27日に下った評決を破棄するよう裁判官に要請するつもりであり、新たに提訴も行うと述べた。Pursgloveは、裁判で提示された証拠は評決を正当化するものではないと述べ、「この論争は今後もさらに続くというのがeBayの見解だ」と付け加えた。

 Smith はeBayがこの評決を不服として上訴する可能性が高いと見ている。「裁判はまだ終わっていない。ただし、第1ラウンドでeBayが敗北したのは明らかだ。米国の陪審制度では陪審員の判断が大幅に尊重されるため、最初のラウンドは特に重要だ」(Smith)

 12億ドルの売上げを誇るeBayだが、先に同社はこの裁判に敗訴すれば経営に深刻な影響が出ると述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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