住友商事(岡 素之社長)と角川書店(福田峰夫社長)は、デジタル著作権保護技術(DRM:Digital Rights Management)を活用したデジタルコンテンツ販売のトライアルを実施すると発表した。デジタルコンテンツの製作は角川書店が行い、住友商事がDRMシステムの提供を行う。
今回のDRMシステムは、「Windows Media Rights Management」をベースに、コンテンツの保護化(暗号化)およびライセンスの発行・管理を行うもので、ライセンスを取得した場合にだけコンテンツの再生が可能となる。
さらに、コンテンツ取得者が他人にコンテンツを複製・配布した場合には、新規にライセンスを取得しない限り視聴できない仕組みになっているため、著作権を保護した新たなコンテンツ流通「超流通」を実現。コンテンツの視聴回数、視聴期限などのコンテンツ再生条件を自由に設定することができるため、コンテンツプロバイダにとって使い勝手の良いシステムとなっている。
トライアルの実施方法としては、角川書店が5月31日に発売するアイドルグラビア雑誌「g-girl」に、DRMシステムを組み込んだアイドル映像ソフト「SuperCharge」のDVDを貼付。雑誌購入者がDVDを視聴する際にはインターネット上で課金処理を行い、ライセンス発行を受けた後に視聴可能となるサービスを提供する。同コンテンツは、専用サイト「spacha.com」(5月末開設予定)からインターネット経由でのダウンロード販売も並行して実施する。
コンテンツ料金は500円。トライアル期間は雑誌発売日から8月31日までの3か月間で、コンテンツ購入後30日間は何回でも視聴することが可能。
両社は、今回のトライアルの実績をベースに、今後、著作権保護が可能な「超流通」によるデジタルコンテンツの流通・販売モデルの確立を目指すとともに、住友商事では、同DRMシステムをASPとして他のコンテンツプロバイダにも提供していくことで「超流通」サービスの標準化を図る方針。
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