NEC(金杉明信社長)は5月26日、PDA(携帯情報端末)やインターネット対応携帯電話など、パソコン以外のさまざまな情報端末でも、ウェブ画面を快適に閲覧、操作できる新技術「セマンティック・ズーム」を開発したと発表した。
同技術は、端末とサーバー双方に専用のソフトウェアを組み込むことで、PDAや携帯電話など、パソコンに比べ画面の解像度が低い、または画面が小さい端末でもウェブ画面を迅速に閲覧することができ、マウスがなくても快適に操作することが可能となる。
具体的には、XML記述から見出しやタイトル部などを判別し、重要な情報以外の表示を省略することで、小さな画面でもすべての情報閲覧が可能になる。また、レイアウト情報をサイトに組み込むことで、大見出し、小見出しといった単位で、画面上のポインタを移動できるようにした。これによって、十字キーなどに限定される端末でも簡単な操作が可能になる。同社では、従来の方法で情報を探すのに比べて、同技術を利用した場合では、約2分の1に時間を短縮できるという。
商用化に関しては、1年後をめどに同技術を組み込んだブラウザを搭載したPDA、インターネット対応テレビを発売する予定。
同社では、「特許申請をするかしないか、またはオーサリングツールを無償で提供するか、有償にするのかなど、どのような形になるかは未定だが、まず広めることが大前提だと思っている。他社も気軽に使ってもらえるように配慮して進めていきたい」としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス