米国にて1995年よりソフトウェアコンポーネント(部品)の販売を手がけていたComponentSourceが26日、日本法人の設立を発表した。同社の海外法人は、英国についで3番目。発表の挨拶に立った米ComponentSourceのCEO、Sam Patterson氏は「日本のコンポーネント市場は米国についで世界で2番目に大きな市場であり、近い将来世界の市場の25%を占めるようになる」と述べ、将来的には日本を拠点に中国や韓国などアジアのキーマーケットへの進出も目指していることを語った。
米国本社設立当初、ComponentSourceではマイクロソフトプラットフォーム用のコンポーネントのみを提供しており、扱っていたコンポーネントの数も200と限られたものだったという。それが現在ではJavaやLinuxも含めたプラットフォームに向け、1万以上のコンポーネントを用意している。売上も毎年200%の成長率を記録しており、「プログラミング技術と標準化されたコンポーネントアーキテクチャが成熟し、融合してきた今こそ、日本に進出する絶好の機会だ」とPatterson氏は語っている。
現在ComponentSourceの各プラットフォーム向けの売上は、ActiveX/COMが49%、.NETが40%、Javaが6%、残りの5%がLinuxやDelphiのVCL(Visual Component Library)などその他のプラットフォーム向けとなっている。同社では110カ国以上に50万人のユーザーを抱えており、今後日本で開発された質の高いコンポーネントを海外に流通させる支援も行っていく。
米ComponentSource社CEO、Sam Patterson氏 | |
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日本法人スタート時には、グレープシティ、エージーテック、コムラッドなど5社からのコンポーネントを用意し、数カ月以内に30社前後の登録を見込んでいる。また、日本法人のコンポーネントソース代表取締役である佐多俊一氏は、「日本市場だけでも.NETやJava、ActiveX系のものなどを含め、あわせて200社強のパイがある」と見ており、雑誌広告やインターネット上でのタイアップなど積極的にマーケティングを行うとしている。登録されたコンポーネントは自社サイト上のみならず、パートナーである翔泳社、マイクロソフト、BEAなどのサイト上でも販売される予定だ。
日本でもこれまでコンポーネントスクエアなどがソフトウェアコンポーネントの販売を手がけていたが、コンポーネントの流通は盛り上がりを見せつつも広く普及するまでには至っていない。この点について佐多氏に尋ねると、「たとえばコンポーネントスクエアなどはEJBなど限られたプラットフォームに特化していた。しかしコンポーネントソースではあらゆるプラットフォームのコンポーネントを扱っていく。これにより、コンポーネントの再利用もより普及するのではないか」と語った。
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