米MicrosoftはInternet Explorer(IE)のプラグイン、Rights Management Add-onのベータ版を発表した。機密情報書類や電子メール、ウェブベースのデータを、改ざんや転用、不正コピーから保護する。
Rights Management Add-onベータ版1.0が使用可能な環境は、Windows XPあるいはWindows 2000 Service Pack 3、Windows Server 2003など比較的最近のOSで、対応ブラウザはInternet Explorer 6のみ。Microsoftのウェブサイトで20日から配布を開始した。なお、製品版の価格はまだ明らかにしていない。
Microsoftは最近、著作権管理(DRM)技術の普及に注力し始めた。同社最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmerは今月、DRMサービスに関する概略を電子メールで顧客に説明した。DRM技術は、エンターテインメント業界の海賊行為撲滅作戦で主要な役割を果たすべく、過去数年間で急速に発展してきた。しかし、多数の比較的小規模な企業が提供する技術は広い支持を得ることができずにいる。一方、MicrosoftのDRM技術はゆっくりとだが確実に浸透しはじめている。
同社は今年初頭に、Windows Server 2003向けのセキュリティ技術、Windows Rights Management Services(RMS)のテスト版をリリースし、「より広範なOS向けのテスト版を発表していく方針」と述べた。
企業向けのRMS製品は、今年中にリリースの予定。Microsoftによると、当初はWindows Server 2003とは別のものとして販売するが、いずれ統合する方針だという。企業はRMS技術を利用することで、内部機密情報の漏洩や企業情報の不正使用を防止したり、各社員のデータ利用を制限できる。
オープンソース陣営からは、RMS技術により、Microsoft以外のOS、ソフトウェア、ツールなどが締め出されるのではないか、という懸念の声が上がっている。これに対してMicrosoftでは、同技術が「プラットフォーム不可知型」だと主張している。「RMS技術は、さまざまなISV(独立系ソフトウェアベンダー)が構築できる技術であり、必要とする技術だ」(MicrosoftのスポークスマンのJon Murchison)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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