次世代ゲーム機、詳細はいまだ霧の中

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のプレイステーション2(PS2)、任天堂のゲームキューブ、米MicrosoftのXbox。この3大ビデオゲーム機の後継機種が、それぞれ準備段階にある。しかし、世界最大のゲーム関連展示会、Electronic Entertainment Expo(E3)では、各社とも詳細を明らかにしていない。

 ゲーム機の製品サイクルは通常、5年間だ。ソニーは2000年にPS2を発売したため、最低でもあと2年経たなければ後継機の発表とはならない。次世代PSには、ソニーと米IBM、東芝が共同開発する最新鋭のCellプロセッサを搭載するとされていたが、「Cellは次世代PSに搭載するには高価すぎる上、時期的にも間に合わない可能性がある」ことをSCEは示唆している。SCE America社長の平井一夫氏は、「巨額をかけてCellを開発中だが、現時点ではCellを最終的に何に利用するかは未定」と語った。

 任天堂とMicrosoftの両社も、次世代機の詳細情報については曖昧な姿勢を取っている。しかし1つだけ確かなのは、ソニーが何らかの動きを取る前後に、両社とも対抗機種をリリースするということだ。

 現在の開発サイクルでは、ソニーは両社に1年先んじている。任天堂米国事業のマーケティング担当バイスプレジデントのPerrin Kaplanは、「わが社は予定より発売が遅れた。Xboxに対しては問題ないと思うが、ソニーに1年遅れをとってしまった。これでまた、ソニーが先導する競争になってしまう」と悔しがる。

 しかし、米Electronic Arts(EA)副社長のJeff Brownは、「ソニーは市場で強い勢力を持っている上、現在同社の新しいハンドヘルドゲーム機に大勢の注目が集まっている。PS2の製品寿命をもう少し延ばし、次期製品の発表を2006年まで先送りするかもしれない」と指摘する。「ソニーがPS2の製品寿命をもう1年引き伸ばすとしても、任天堂とMicrosoftは2005年に新製品をリリースするべきだ」(Brown)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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