インテル、ハンドヘルド向けチップ市場でシェアを拡大

 ハンドヘルド機市場に参入してからまだ2年のIntelが、機器の高性能化が進むにつれて徐々にチップのシェアを拡大してきている。

 Intelのワイヤレス通信及びコンピューティング担当シニアバイスプレジデントであるRonald Smithは15日、ニューヨークで開催された同社の春季アナリスト会議で、ハンドヘルド機メーカーにチップを提供してきた努力が実を結んだと述べた。

 Smithは調査会社IDCのデータを引用しながら、ハンドヘルド用チップ市場では全く無名の存在だったIntelが、わずか2年間におよそ35%のシェアを占めるまでに至ったと語った。この数字には、今四半期初頭にIntelのXScaleプロセッサを搭載したPDA、「Tungsten C」を発表したハンドヘルド最大手Palmから獲得した設計契約分は含まれていない。

 「(Microsoftの)Pocket PCの売上げが好調だったことが最大の要因。このおかげで、我々は大きくシェアを伸ばすことができた」とSmithはCNET News.com.とのインタビューで語った。「前四半期にはLinux搭載機向けにも出荷を開始し、こちらでもNo.1のシェアを誇っている。我々の市場シェアは、年末までに50%に達する見込みだ。また携帯電話の多機能化も進んでおり、我々が成長する余地はまだ残されている」(Smith)

 だが、ハンドヘルド機向けチップ市場では、依然としてMotorolaが2位以下を大きく引き離してトップの座を維持していると、IDCのアナリストKevin Burdenは語る。

 Intelの2種類のハンドヘルド用チップ、StrongARM SA-1110とXScaleは、Palm、Sony、Hewlett-Packardなど、大手ハンドヘルドメーカーの製品に採用されてきた。

 Smithによると、Intel初のハンドヘルド用チップStrongARMが登場する以前は、Microsoftの「Pocket PC 2002」OSを搭載したハンドヘルド機は、例えばクリアなデジタル音声/映像を再生するといった機能をサポートするには、性能不足だったという。しかし206MHzのクロック周波数を誇るStrongARMプロセッサの登場したことで、Microsoftとハードウェアを手掛ける提携企業は、消費者の関心を集めつつあるより高性能な機能の推進/開発が可能となった。(Smith)

 Smithはさらに、最高400MHzで動作するIntelの次世代ハンドヘルド用プロセッサXScaleを搭載すれば、Wi-Fi接続、デジタルコンテンツの再生といったさらに高性能な機能のサポートも可能になる、と述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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