欧州のコンピュータメーカーFujitsu Siemensは米国時間5月14日、自社のPrimergyサーバーすべてに、ドイツのSuSEのSuSE Linux Enterprise Server 8をバンドルすることを発表した。欧州企業のLinux導入を促進するとしている。
「欧州、中東およびアフリカで、Fujitsu SiemensのハードウェアとSuSE Linuxを組み合わせたソリューションへの需要が高まっている。今回のバンドル販売はこれらの需要に応えるもの」、と両社は語っている。
Fujitsu Siemensは、家庭用パソコンからストレージシステム、ハイエンドのUNIXハードウェアまで幅広い製品を手がけており、同社のPrimergyサーバは最大16個の米Intel製Xeonプロセッサを搭載する。
SuSE Linux Enterprise Server 8はSuSEが企業向けにカスタマイズしたLinuxで、「他のバージョンより厳重なテストを実施し、アップグレードが少ないのも特長だ」(両社)。ドイツのSAPのエンタープライズアプリケーションmySAP Business Suiteや、米Oracleのデータベースなどで動作確認が済んでいる。
現在、SuSEを始めとするLinuxベンダーは、米IBMや米Hewlett-Packard(HP)など大手メーカーの助けを借りて、Linuxを企業向けサーバの主流に押し上げようと強力な販促を展開している。LinuxはUNIXの大半の機能に対応しているが、知的所有権を1社が独占しないロイヤリティフリーのため、価格が安い。さらに、ソースコードの変更や再配布も、変更部分を開発コミュニティで無償公開するという条件のもと、自由に行うことができる。
「我々の販売パートナーは、PrimergyとSuSE Linuxを組み合わせたソリューションを、顧客に提供することができる。顧客は完全なSuSE Linux搭載システムを手軽に導入することができる」(Fujitsu Siemensのエグゼクティブ・バイス・プレジデントのBernd Bischoff)
さらに同氏は、「今後、1つの筐体内に複数の交換可能なサーバを組み合わせたブレードサーバをはじめ、タワー型サーバのTXシリーズ、ラック型サーバのRXシリーズなどの需要が高まるとみる。SuSEと協力して、サーバ性能に応じたソフトウェアの保守料金を決定する予定だ」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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