PCプロセッサ市場、米インテルと米AMDの攻防戦

 米Mercury Researchの調査によると、2003年第1四半期はパソコン向けプロセッサの出荷個数が増加したという。米AMDの市場シェアは16.6%で、前年同期の18.2%から1.6ポイント縮小した。一方Intelの市場シェアは81.7%で、前年同期の80.8%から0.9ポイント拡大した。

 しかし前期と比べた場合、「AMDの市場シェアは2.8ポイント拡大しているのに対し、Intelのシェアは減少している」(Mercury Researchの主席アナリストのDean McCarron)。

 AMDが前期からシェアを拡大した要因は、2002年後半にAthlonプロセッサの余剰在庫を一掃し、2003年第1四半期中にプロセッサの出荷個数を伸ばすことができたためだ。2002年の最初の数カ月間、パソコン業界の多くの企業は景気回復が間近だと信じており、AMDもかなりの量のプロセッサを用意した。しかし、パソコン販売が期待したほど伸びなかったため、同社はAthlonの在庫を大量に抱えることとなり、新プロセッサの出荷を控えたという経緯があった。

 McCarronは、「市場は今後落ち着きをみせ、AMDとIntelの市場シェアは、今年を通じてより安定していく」と予測している。しかし両社とも、シェア拡大を狙って、さらに高速で高性能のプロセッサとチップセットの開発に取り組んでいる。

 Intelは近々、デスクトップ向けにチップセットや3.2GHzのPentium 4を発表する予定だ。一方AMDは、デスクトップ向けAthlon XP 3200+を準備中である。また、次世代プロセッサのAthlon 64を9月にリリースする。

 なお、Mercury Researchの調査の数字には、パソコン向けプロセッサの出荷個数が含まれているが、出荷されたプロセッサがパソコンに搭載されたかどうかはデータに入っていない。また、Intelが米Microsoftのビデオゲーム機、Xbox向けに販売したプロセッサは調査対象に含まれる。Xbox向けのプロセッサを除いた場合、2003年第1四半期のパソコン向けプロセッサ市場におけるシェアは、Intelが80.9%、AMDが17.3%となる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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