独立行政法人通信総合研究所(CRL、飯田尚志理事長)は5月12日、アッカ・ネットワークス(ACCA、坂田好男社長)とともに、「モバイル環境におけるシームレスアクセス技術」に関する共同研究を開始したと発表した。
これにともない、CRLが開発したシームレスローミングソフトウェアを利用した検証実験を6月23日−8月8日の期間限定で実施する計画で、ACCAは、関東圏における同社のADSLサービスユーザーを対象に同実験のモニターを100人募集し、無料で無線LANセットおよびUSBポート用無線LANアダプタを貸与する。
今回の実験で利用するシームレスローミングソフトウェアは、CRLがこれまで蓄積してきた異種無線システム間シームレスネットワーク基盤技術(MIRAI)を基に開発したもので、ユーザーの好み(料金優先、速度優先など)やパソコンを利用する環境などに基づいて、有線LAN、無線LANもしくはPHSのいずれかを自動的に選択して接続することができる。
これによって、例えば、家庭内では無線LANとADSL回線を利用したインターネット接続、街なかでは公衆無線LANを利用した接続、公衆無線LANが利用できない環境ではPHSを利用した接続など、環境に応じたアクセス手段の切り替えを簡易に行うことができる。
今回の共同研究を通して、CRLでは、これまで蓄積してきた基盤技術の実用化を図るとともに、今後の研究へのフィードバックを行っていく予定。一方、ACCAでは、同研究への参加によって、同社が掲げるユビキタス・ブロードバンド環境構築を実現したい考えで、Vo-IP、無線LANおよびIPv6などの新しい技術の動向を先取りし、すべての顧客に向けて、より良いブロードバンド環境を利用可能とするユビキタスパッケージを開発していく方針。
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