米Microsoftは、Windows XPのService Pack 2から、1台のマシンを2人のユーザーが同時に共有できるようにする。
情報筋によると、Windows XPのService Pack 2では、1人がキーボードでアプリケーションを操作している間、もう1人がスマートディスプレイから同じマシンを利用して画像やインターネット閲覧ができるようになるという。
Miraという開発コード名で呼ばれていたスマートディスプレイは、10〜15インチの取り外し可能なモニタを備え、OSにWindows CE for Smart Displaysを搭載する。ハードディスクはなく、インターネットに直接つなぐことはできない。その代わり、ベースステーションとなるWindows XP搭載パソコンにリクエストを送り、データを受信する仕組みだ。802.11無線ネットワークを利用してパソコン本体と接続し、電子メールの送受信、ドキュメントやウェブの閲覧ができる。データの入力には、キーボードではなくペンを用いる。
現在、複数のユーザーが同時使用ができないという点は、スマートディスプレイに対する主な不満の1つだ。Windows XPにこの機能が加われば、消費者の受けが良くなるだろう。スマートディスプレイは1月の発売以来、売り上げが芳しくない。
Microsoftは家庭のパソコンとエンターテインメント機器を融合することを目指している。パソコンを写真やテレビ番組、音楽の保存場所として普及させたい考えだ。しかし、複数のユーザーが同時に使えなければ、ある時間帯に家庭内でアプリケーション利用の主導権争いが起こるのは避けられない。このため、同時に使用できるという機能は、Microsoftの戦略に多大な影響を与えることになるだろう。
なお、Microsoftは米国時間5月7日、ニューオリンズのWindows Hardware Engineering Conference (WinHEC)で、カナダのATI Technologiesと共同設計したセットトップボックスのプロトタイプを披露した。このプロトタイプはWindows CE.Net 4.2を採用しており、パソコンに記録したメディアファイルをテレビのワイド画面で閲覧できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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