米Microsoftと米Hewlett-Packard(HP)は米国時間5月5日、両社が共同開発した企業向けの新デスクトップパソコン、Athensに関する詳細を発表した。Microsoftが主催する開発者向け会議、Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)に先がけて明らかにしたもの。
MicrosoftとHPは、社内業務における通信ハブの役割を目指した簡易版のプロトタイプとしてAthensの実機を製作した。
Athensの外観は米Apple ComputerのCubeデスクトップに似ている。Agoraと呼ばれるコンセプトをベースにしており、1台のコンソールで電話、ボイスメール、画像再生、テキストメッセージなどを処理できる。パソコンメーカーやIT部門は通常、さまざまなソフトウェアやハードウェアをバンドルしているが、Athensのプロトタイプでは、工場出荷時にこれらすべての機能を備えた場合に、いったいどんなパソコンになるのかを示そうとしている。
Athensは、付属のデジタルカメラを利用したテレビ会議システム、電話やボイスメールを処理する通話システムを搭載。さらに、通常の構内電話交換機(PBX)など、従来の呼出し装置を使用したシステムにも接続が可能。HPの個人向けシステム事業部門で最新技術分野のディレクターを務めるByron Sandsは、「VoIP(Voice over Internet Protocol)について取り組み中」と語った。
さらに、Athensは23インチの高解像度フラットパネルディスプレイを搭載しており、一度に多くの情報を表示できる。HPとMicrosoftは、ユーザーがAthensの大画面で、電子メール、文書作成、ウェブブラウザなどのウィンドウをデスクトップ上にうまく配置できると期待している。
ディスプレイのフレーム前部には、電子メールやボイスメールの着信を知らせる点灯ランプがあり、キーボードには、画像/音声を管理するナビゲーションキーや、通話やボイスメール用のボタンが付いている。その他にも、ワイヤレスハンドセットやヘッドセットなどが付属する。
HPでは、Athensをあくまでもコンセプトモデルと位置づけており、市場に出せるまでには、まだたくさんの改良点が残されていると語っている。
「現時点では、Athenは間違いなくプロトタイプで、これを製作した動機は我々に何ができるかを示すことだ」(Sands)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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