IBMは米国時間5月1日、オンデマンドコンピューティング向けに、一連の新製品と新技術を発表した。コンピューティング資源の利用量に応じて料金を支払うユーティリティコンピューティングの実現を目指すとしている。
同社は新たなソフトウェアや技術のほか、ハイエンド向けストレージシステムSharkとブレードサーバBladeCenterを対象にした、2003年後半のオンデマンド計画を明らかにした。BladeCenterは、デュアル構成のIntelプロセッサ搭載ブレードを最大14枚格納する。
Sharkは最大6.9テラバイトの空きディスク領域を備えた状態で出荷し、顧客は必要に応じてディスク容量を使用して、利用量に応じた料金を支払うことができる。BladeCenterは、格納された14枚のブレードのうち7枚は未使用の状態。6カ月単位で必要に応じてブレードを追加し、料金を支払うという仕組み。
IBMのサーバ製品部門バイスプレジデントのMark Shearerによると、必要に応じてプロセッサを追加/削除できるOn/Off Capacity on Demand機能も提供するという。現在、この機能はミッドレンジのiSeriesを対象にしているが、「数週間以内に、UNIXサーバのpSeriesやメインフレームのzSeriesでも同様に提供する予定だ」(Shearer)。
On/Off Capacity on Demand機能は、IBMのオンデマンド戦略ではめだたない調整にみえるが、米Robert Frances GroupのアナリストのEd Broderickは「劇的な変わりようだ」と語る。IBMは過去に、同機能をアップグレード促進の手段として検討していたが、プロセッサをOFFにする選択肢を顧客に与えたくなかったことや、支出の抑制を懸念したため、同機能の導入をあきらめた経緯がある。
これまでは、プロセッサをいつでもONにできても、OFFに戻すことはできなかった。「IBMがプロセッサをOFFにすることを容認するとは思わなかった。これはまさに『使った時に使った分だけ支払う』という、ユーティリティコンピューティングを具体化するものだ」(Broderick)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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