米ストリームキャストのPtoPソフトMorpheus、新バージョンで復活

 かつてPtoPソフトウェアとして人気を博したMorpheusが新技術で復活する。開発元の米StreamCast Networksによると、「新バージョンのMorpheusは米国時間5月1日にリリース予定だ」という。StreamCastが新たな最高経営責任者(CEO)就任の報告とともに、4月30日に明らかにしたもの。

 新CEOには、元CEOのMichael Weissが再就任した。同社は先月、幹部役員のほとんどが辞職する騒動に見舞われていた。

 数日前、著作権侵害に関する裁判で「StreamCastは、PtoPソフトウェアMorpheusを利用した著作権侵害行為の責任を負う義務はない」とする判決が下された。Stephen Wilson判事は「(PtoPソフトウェアの企業が)ソフトウェアを配布した後、ファイル交換者どうしを積極的に取り持たない限り、ビデオデッキやコピー機のメーカーが著作権侵害に該当しないのと同様、PtoPソフトウェア企業にも責任はない」と裁定。この判決で、著作権問題に悩まされてきたStreamCastは命拾いをした。

 「我々にとって新たな時代の幕開けだ。今回の判決により、我々は業務を拡大することができる。例えば、ユーザーと直接つながりを持ちたいアーティストなどにも声をかけることが可能だ。これでやっと著作権問題の泥沼から抜け出し、我々の望んでいた方向に進むことができるのだ」(Weiss)

 過去数年間、StreamCastとMorpheusは激しい浮き沈みを経験した。2001年にNapsterがサービスを停止した後、Morpheusは代替PtoPソフトウェアとして最も普及した。しかし、StreamCastがKaZaAを開発した企業の技術供与を受けていたことから、ライセンス問題が生じた。StreamCastはすぐにオープンソース技術Gnutellaをベースにした新バージョンをリリースしたものの、ライセンス問題で衰えた人気は回復しなかった。

 新バージョンのMorpheusは、引き続きGnutellaがベースとなっているが、「利用者の要望に応えて簡素化した上、複数の新機能を追加している」(Weiss)。例えば、他の利用者と手軽にチャットを楽しむことができるほか、複数のソフトウェアが同梱されているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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