米Sun MicrosystemsはOrion戦略にもとづいたサーバソフトウェア価格を今後2カ月以内に発表する。米Merrill Lynchがサンフランシスコで開催したHardware Heaven会議で、Sunのソフトウェア部門バイスプレジデントのJonathan Schwartzが米国時間4月29日に明らかにした。
Orionは、サーバソフトウェア製品の全コレクションを四半期ごとにリリースし、顧客企業の従業員数に応じて課金するという戦略。Merrill Lynchのアナリスト、Steve Milunovichは、従業員1人あたりの料金が100〜200ドルと予測している。
料金設定がOrionの成否のカギを握る。Sunは、この料金プランを「米IBMや米Microsoftよりも簡潔で安価だ」と主張する。Orionの大半を構成するSun Open Network Environment(Sun ONE)はこれまでのところ、これらライバル企業の製品ほど成功を収めてはいないが、Microsoftの価格設定に不満を抱く顧客などがOrionに目を向けることを期待している。MicrosoftがLicensing 6プログラムで発表した価格設定は顧客を怒らせ、結果的にSunの増収の一因となった。
Schwartzはまた、Orion再販に関して、米Dell Computerなど競合他社との提携も厭わないことを強調している。
Orionは、SunのUltraSparcプロセッサ向けSolaris、Xeonなどの米Intel互換x86プロセッサ向けSolaris、Linuxという3つのOSをサポートする。「Orionの成功のためには、Sunはx86システムのSolarisを積極的に販売する必要がある。SunとSun以外の両プラットフォームでSolarisを普及させることにより、Sunは苦境から脱出できる」と、Milunovichは会議で指摘した。Sunのボリューム・システム・グループ部門のNeil Knoxはこの方針を進めていく意向を明らかにし、「Intelベースのローエンドサーバ事業がUltraSparcベースの事業の一部を浸食してしまうことになるが、他社に売り上げを奪われるよりはましだ」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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