Windows Server 2003の成否は?:バルマーの自信に懐疑の声も

 米Microsoftは米国時間4月24日、サーバOSの最新版Windows Server 2003をリリースした。Windows Server 2003 Standard Edition、同Web Edition、同Datacenter Edition(32ビット版と64ビット版)、同Enterprise Edition(32ビット版と64ビット版)を用意する。2003年第3四半期には、Windows Small Business Server 2003が加わる。

 MicrosoftはWindows Server 2003で、法人市場のUNIXサーバやメインフレームのシェアを奪いたい考えだ。これは同社が10年近く前にサーバ向けWindowsを初めて発表して以来、長期的な目標としていたことである。

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)のSteve BallmerはWindows Server 2003について、「時宜にかなった申し分ない製品」と説明する。IT支出の引き締めが続く中、企業は優れた効率性や性能を製品に求める傾向がある。Ballmerは、「Windows Server 2003の性能は、従来版を30%上回る」と胸を張る。

 しかし、アナリストらの見方は懐疑的だ。多くの企業は、現在問題なく稼動しているサーバを、わざわざ費用をかけてアップグレードしょうとは考えていない。米Guernsey ResearchのアナリストのChris LeTocqは、「これまでのWindows Serverのリリース時と同様、大部分の企業はバグ修正のサービスパックが配布されるまで、アップグレードを控えるだろう」とみている。LeTocqの予測によれば、Microsoftは今後6カ月以内に最初のサービスパックを発表する。

 Microsoftはテレビやウェブ、屋外の広告など、Windows Server 2003の販促に2億5000万ドルを投じる方針だ。同社はこの宣伝キャンペーンで、「Do more with less」や「Because we can」などのうたい文句を掲げる。「Windows Server 2003のテーマは、より少ない投資でより多くのことをこなすということだ」と、 Ballmerは言う。

 しかしLeTocqは、「Linuxでもこのテーマを達成できることを、多くのITマネージャーが理解している」と指摘する。オープンソースのLinuxはサーバ向けOS市場で急速にシェアを拡大しつつあり、Microsoftのライバルである米IBMなどは、Linux普及に大規模な投資を行っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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