米インテルや独SAPの技術による未来型店舗がオープン

 大手小売事業のドイツのMetroは、店舗経営を電子化したパイロット店をドイツのラインベルグで、現地時間4月28日に開店する。今回試験的に開店するのは、食料品や家庭用品などを販売するチェーン店Extraの1つ。

 パイロット店の電子化経営を支える技術は、米Intelと独SAPが提供する。米Hewlett-Packard(HP)や米Cisco、オランダのPhilipsも協力している。

 パイロット店では、RFID(無線自動識別:Radio Frequency Identification)タグによる電子精算や、在庫の最新情報が確認できる「スマート棚」技術、セルフサービスの情報キオスク、皿に乗せた製品を識別するSmart Scale技術などを活用する。Smart Scaleは米IBMが開発した技術である。

 店舗電子化の目的は、消費者にとって買い物をより便利にすることだが、今回のパイロット店の主旨は、店舗側でどれほどコスト削減できるかを示すことにある。RFIDタグを付けた商品は、店舗に仕入れた時点から追跡できるため、在庫管理やセキュリティの向上、販売データの分析が容易になる。例えば、在庫が混乱状態になりがちなセール時でも、従業員がハンドヘルド機でRFIDタグのついた衣料品をスキャンすれば、特定サイズの在庫があるかを確認できる。

 これまでのところ、電子化経営に対する小売店の反応は良好で、「小売店トップ20社が今後18カ月から24カ月以内にRFID技術を試験導入する予定」(米Meta Group)だという。

 IntelはRFIDタグ用チップだけでなく、POS装置や在庫管理サーバ用チップの開発も視野に入れている。また、同様のRFID技術を医療、運輸、セキュリティ業界に試験提供する計画も進めているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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