ガートナージャパンのデータクエスト部門は4月21日、2002年の国内携帯電話端末市場に関する調査結果を発表した。それによると、2002年の携帯電話端末販売台数は前年比3%減の3939万台となり、2001年に続き2年連続してマイナス成長となった。
2002年第4四半期(10-12月期)の販売台数は、前年同期比34%増の1070万台に達し、8四半期ぶりにプラス成長となった。しかし、第1四半期から第3四半期までの間に生じた対前年マイナス分をカバーすることはできなかった。
ベンダー別にみると、2001年に比べシェア、台数ともに減少したものの、NECが2年連続で首位を維持した。第2位の座は、2001年に続きパナソニックが獲得した。シャープは、NTTドコモ向けのカメラ付端末を他社に先駆けて発売したことが奏功し、2001年の第5位から第3位に躍進した。
カメラ付携帯電話端末は2002年を通じて販売台数が急速に伸びた。同社では「成熟が進んで契約者数が減少した市場を大きく支えた」と説明している。
カメラ付端末が携帯電話端末販売総数に占める割合は、第1四半期は15.7%に留まったが、第4四半期には57.3%と大幅に拡大した。なお、2002年通年の割合は36.4%だった。カメラ付携帯市場の首位はシャープで、第2位は三洋電機、第3位はNECとなった。
ガートナージャパンによると、2003年の携帯電話端末市場の成長は横ばいになる見込みである。「市場の成熟によって2002年よりも新規購入の減少が進む。一方で、カメラ付端末の高機能化、動画対応化などが買い換え需要を喚起するものの、需要の規模は小さい」(ガートナー データクエストの主席アナリスト、光山奈保子氏)という。
「このため2003年の携帯電話販売台数は、2002年とほぼ同水準にとどまるだろう。2004年以降は、年によって多少の増減はあるが、基本的に年4000万台をベースにほぼ横ばいで推移することになる」(同氏)
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