米RSA Securityは、サンフランシスコで開催のRSA Conference 2003にで、自社のセキュリティ製品を新しいID管理システム、Nexusに統合することを明らかにした。Nexusは、同社が参加するユーザー認証技術の標準化団体、Liberty Allianceの仕様に準拠する。
RSA Securityは「徐々に製品を新システムに統合するつもりだ」と語る。「段階的変更、ともいえる。当社の製品はすでに互換性がある。次のステップとして統合を進める」(RSA Securityのプロダクト・マーケティング・マネージャー、John Worral)。製品同士が密に連携され、一元的に管理できるようになるという。その中核技術となるのがLibertyだ。
Libertyは、複数ウェブサイトでのシングルサインオンを実現するための仕様で、MicrosoftのPassportに対抗する。Libertyの策定を行なうLiberty Allianceは、Sun Microsystemsが中心となって設立したプロジェクトだ。Liberty Allianceの設立メンバーであるRSA Securityは、「Libertyに準拠したソフトウェアをリリースする」と言い続けてきた。
Nexusに統合する製品には、アクセス管理のClearTrust、モバイル環境向けのワンタイムアクセスコード、二要素認証を行うSecureID、デジタル証明書管理システムのKeonなどが含まれる予定。共通のサービスとして、ユーザー管理、ユーザー認証、アクセス認証・統合サービスを提供する見込み。
なお、RSA SecurityのプロダクトマネージャーのBrian Bretonは「今回の製品統合戦略は、これらの製品をスイートとして販売するというものではない。今後も、個別製品として引き続き提供していくつもりだ」と語る。しかし、「スイートライセンスのオプションも検討している」(Breton)と付け加えた。ちなみに、企業は各用途に適したセキュリティ製品を選ぶのを好むため、セキュリティスイートの人気は必ずしも高くないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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