Advanced Micro Devices(AMD)は、ミッドレンジサーバ向けプロセッサ、Opteronを米国時間4月22日に発表する予定だ。情報筋によると、動作周波数1.4GHzのOpteron 240は量産出荷時の価格が340ドル。同1.6GHzのOpteron 242は800ドルで、同1.8GHzのOpteron 244は900ドル。
なお、この価格は変わる可能性がある。AMD製品はこれまでにも、定価と実売価格が大きく異なることがあった。
Opteron 240は、Intelの1〜2基プロセッサ搭載サーバ向け2.8GHzのXeonプロセッサに価格面で匹敵するが、動作周波数では大幅に落ちる。2.8GHzのXeonは量産出荷時の価格が455ドル、ちなみに2.6GHzのXeonは同284ドルだ。またOpteron 242と244は、1〜2基プロセッサ搭載サーバ向けXeonの全製品より高額だ。
こうした高い価格設定から、AMDの販売力と性能に対する自信のほどが伺える。性能は動作周波数だけでは測れない。たとえば、Opteronのキャッシュメモリは1MBだが、低価格のXeonは512KB。Xeonで1MBのキャッシュメモリを提供しているのは、1000ドル以上する4〜8基プロセッサ搭載サーバ向けである。これまでAMDは、Intelよりかなり低価格で製品を販売しなければ対抗できなかった。Intel製品より高い価格設定は、AMDが方針を変更したことを示している。
AMDの製品はこれまで、消費者向けパソコンや中小企業向けデスクトップパソコンに採用されることが多かったが、Opteronではアーキテクチャを刷新し、法人向けコンピュータ市場への進出を図る。Intel製品にはない機能を搭載し、32ビットに加え64ビットのソフトウェアに対応するなど、技術面を強化した模様だ。他のプロセッサやコンポーネントとの接続にはHyperTransport技術を用い、また、メモリの反応時間も短縮した。
Opteronの採用は、米RackSaverや米Newisys、米Appro Internationalなどのサーバベンダーがすでに名乗りを上げている。大手企業では、Sun Microsystemsが「近い将来、採用の可能性がある」と示唆している。ソフトウェアでは、ドイツのSuSEがOpteronに対応したLinuxの64ビットバージョンをリリースする予定だ。また、Microsoftは現在、Windowsの64ビットバージョンを開発中で、今年後半か2004年に発表する見込み。IBMも、DB2データベースをLinuxとOpteron搭載機に対応させると述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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