Intelは米国時間4月14日、発売予定の新プロセッサに不具合の可能性があるとして、発売の延期を決定した。同じく予定していた新チップセットについては、発売を開始した。パソコンメーカー各社が今後リリースする製品には、少なくとも当面の間、新プロセッサではなく別のプロセッサが搭載されることになる。
Intelは当初、875Pチップセットと動作周波数3GHzのPentium 4を同時に発売する予定だった。これらはDell Computer、HP(Hewlett-Packard)、Gatewayなどのパソコンメーカーが発売する、デスクトップ/ワークステーションの新モデルに搭載されるはずだった。
現在、875Pチップセットの800MHzバスに対応するのはこの3GHz版Pentium 4のみ。今回の同プロセッサの発売延期を受けて、パソコンメーカーは857Pチップセットとこれまでの533MHzバス対応Pentium 4を搭載したパソコンを販売することも考えられるが、その可能性はきわめて低いとみられる。
Intelが日曜日の晩に発売延期の決断を余儀なくされたのは、直前になって3GHz版Pentium 4に不具合の可能性が発見されたため。同社では、「新プロセッサの試験中に複数の異常が見つかったため、出荷の一時停止を決定した」とコメントを出している。「現在、異常の原因を調査しており、まもなく出荷を再開できると見込んでいる」(同社)という。
すでにパソコンメーカーは3GHz版Pentium 4の在庫を抱えているが、これらがエンドユーザーの手に渡った可能性はほとんどないという。また、Intelはパソコンメーカーにある同プロセッサの処理についても、各社と話し合いを行っているという。なお今回のことがあっても、従来のプロセッサに影響はない。昨年11月に出荷開始した533MHzバス対応の3.06GHz版Pentium 4などの製品には問題はないという。
プロセッサやチップセットといったLSI製品の発売計画は、必ずしも予定通りにいくわけではない。しかしPentium 4に関連して問題が発生するというのは珍しいケースでもある。ちなみに、Intelは2000年に、チップセットに不具合があったとして初代Pentium 4の発売を1カ月ほど延期したことがある。当時はAdvanced Micro Devices(AMD)との激しいクロックスピード競争の真っ只中にあった。またIntelは同年8月に1.13GHz版Pentium IIIをリコールするという手痛い事態にもみまわれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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