米デル、リサイクルプログラムを本格化

 米Dell Computerは米国時間4月8日、パソコン製品のリサイクルプログラムで目標を定め、その成果を環境報告書等で明らかにする計画を発表した。投資信託会社のCalvert Groupらと提携して実施する。

 Calvert Groupは、社会的責任を果たしている企業などを対象にした投資信託を手がけている。同社はDellに対し、電子廃棄物(e-waste)の処理と果たすべき責任を遂行するよう、昨年から働きかけていた。Dellは2004年3月までにリサイクルプログラムの目標を設定し、ウェブサイトや毎年発行する環境報告書などで成果を公表する予定。

 現在パソコンのリサイクル率はかなり低く、「年間販売台数の10〜30%にすぎない」(DellのCathie Hargett)。創業以降、数千万台というパソコンを販売してきたDellでさえ、リサイクルプログラムを開始してから12年間で再生利用したパソコンは200万台だけだという。

 とはいえ、Dellは廃棄するパソコン、モニタ、周辺機器を自宅回収するサービスを新たに開始するなど、最近はリサイクルで積極的な役割を果たしている。同社はさらに、Dell製プリンタの購入者から古いプリンタを回収するサービスや、プリンタサプライヤに対しても、インクカートリッジ回収プログラムなどを提供している。

 Dellはリサイクル実績とともに、回収後のパソコンの取扱いと処理方法を明らかにする。例えばユーザーは、回収されたパソコンが「再利用された」「埋立地などで処分された」など、具体的な処理内容を知ることができる。

 「ハイテク企業によって生み出されるゴミの量に懸念を示していた環境問題研究家にとって、Dellのようにリサイクル目標を設定し、成果を公表する動きは、前進を意味する」(Calvertの環境アナリストのJulie Frieder)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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