ソニーが、家庭内ネットワークやインターネットからのストリーミング映像を手軽に利用できるプラズマTVを開発していることが、関係者からの情報で明らかになった。
この開発プロジェクト名はAltairといい、1975年に初めて発売された家庭用コンピュータと同じ名前となっている。ソニーはこのプロジェクトで、家電製品でデジタルコンテンツを手軽に利用できるようにしたいと考えている。同プロジェクトは、ネットワーク対応のデジタルメディア戦略の中心にTVを据えた、同社の構想を強化するものとなる。
新型プラズマTVには、「インターネット接続機能と、ケーブル、衛星放送などの受信チューナーが内蔵される」(関係者)。同TVでは、ウェブブラウザが搭載される見込みだが、Web TVのような使い方は想定していないという。操作はキーボードではなくリモコンで行い、インターネットは基本的に、TV画面に映像を配信する手段として用いられる。なお映像配信について、ソニーはすでに複数のストリーミングメディア企業と提携を結んでおり、そのなかにはチップメーカーの米Equator、米On2 Technologies、米RealNetworks、米Secure Mediaなどが含まれる。
さらに同社は、インターネット対応デジタルTVに関する技術仕様の策定を、8社の日本企業と共同で行っている。この8社は、日立製作所、松下電器産業、シャープ、東芝、三洋電機、ビクター、パイオニア、三菱電機で、今年10月には仕様の最終版が定められる予定。
ソニーはすでにこのプロジェクトに6〜8カ月間取り組んでおり、「装置はほぼ完成した」(関係者)という。ただし、計画変更の可能性もあり、実際に製品が発表されるまでに、別の機能の追加、あるいは予定されている機能の削除もあり得るという。さらに、今回のプロジェクトは製造コストが高く、顧客からの需要も低いことから、ソニーが採算が取れないと判断する可能性もあるという。
なおAltar製品は当初6月に東京で発表される予定だったが、技術上の問題があることから延期された。日本市場での結果次第では、米国での販売も行われる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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