米SoundView Technology GroupのアナリストJordan Rohanが、「Microsoftは広告型も含めた検索技術への投資を強化しており、最終的には同社が提携するOverture Servicesの地位を奪取する可能性がある」とする調査報告を行った。
Rohanの率いるチームが詳細な調査を行った結果、「Microsoftは完全に検索技術に照準をあてている」(Rohan)ことを確認したという。
同報告では、このような結論に至った根拠として、Microsoftが検索スタッフを現在の3倍となる200人に増員する予定であること、同社CEOのSteve Ballmerが先週行われた公開対談で検索技術に関する戦略に言及したこと、さらに、ある社内メモの存在を挙げている。SoundViewは、Microsoftが先月開始したMSNの検索テストサイトも、同社の戦略変更を裏付けるものだと指摘している。
「Microsoftは、独自の検索プラットフォームを開発することになるだろう。来年末までには、その技術が明らかになる」(SoundView)
これに対し、Microsoftの戦略に詳しい関係者は「確かにウェブ検索に莫大な投資を行っている」と認めながらも、同社がOvertureとの提携を台無しにするような有料検索サービスに社内資源を投入する可能性については、きっぱりと否定した。
「現在は、Microsoftが検索技術への投資を拡大する初期段階にある。投資の中心にあるのはウェブ検索事業だが、Overtureとの提携を何ら変えるものではない」(Microsoft関係者)
現在、米国、カナダ、英国、日本、フランス、ドイツのMSNサイトでは、通常の検索結果とOvertureの有料広告を取り入れた検索結果が同時に表示されている。Overtureでは2002年第4四半期の売上高のうち、Microsoftとの提携による収入が3分の1を占めた。
しかし、OvertureのスポークスマンのAl Duncanは「今回の調査報告は全くの間違いだ。Microsoftとは韓国を対象とする新たな契約を結んでおり、提携はさらに拡大している」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」