米MS、「SIPで音声通信やビデオ会議を統合へ」

 「ITと通信システムの融合にSIP(Session Initiation Protocol)が中心的な役割を果たす」---米Microsoftの幹部役員Peyton Smithが米国時間4月1日に、ネットを介した音声通信に関する会議、Voice on the Netの基調講演で語った。

 SIPは、単一のシステムで音声、データ、映像、メッセージなどの送受信を行うためのプロトコル。Smithは基調講演のなかで、「企業の電話システムとコンピュータシステムを、1つの共通ネットワークで運用する方法」について説明した。その中核となるのがSIPの導入だという。

 「SIPはすべてを変えてしまうものだ」と、Smithは語る。「SIPはITと通信システムの融合をもたらす、革命的ともいうべき技術だ」(Smith)

 数週間前、MicrosoftはサーバソフトウェアGreenwichのトライアル版をリリースした。Greenwichは、SIPを利用したセキュアなインスタントメッセージング(IM)を可能にする。将来版では、VoIPやビデオカンファレンス、コラボレーションなどに向けた企業アプリケーションの統合も視野に入れているという。

 SIPは現在、標準化組織のIETF(Internet Engineering Task Force)が策定作業にあたっており、複数端末間におけるインターネットセッションの開始、制御、終了を定義する。最大の特徴は、たとえユーザーが使用端末を変更しても1つのアドレスでセッションを確立できる点。これはユーザーの「プレゼンス」を利用したアプリケーションを開発する場合に、特に重要な要素となる。

 Microsoftのほかにも、米IBMのLotusなど、企業ソフトウェアを手がける各社は、IMの相互運用性を実現する牽引役として、また単独のサーバシステムで多様な通信形態を実現する基盤として、SIPの推進に力を注いでいる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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