米Sun Microsystemsの幹部は今後のJavaの動向について、「大手パソコンメーカーが、Javaプログラムの実行向けにSunのソフトウェアをバンドルする日も遠くないだろう」と語った。
大手パソコンメーカーによるJava搭載が実現した場合、SunとMicrosoftが繰り広げてきたJavaを巡る係争が、一部回避されることになる。米Microsoftはこれまで、SunのMicrosoftに対する独占禁止法訴訟の間、WindowsへのJavaの追加と削除を繰り返してきた。
「パソコンのOEMメーカーは皆、Javaライセンス契約のタイミングを見計らっている。我々は近い将来、なんらかの進展があると期待している」(Sunでソフトウエア部門のエグゼクティブ・バイス・プレジデントを勤めるJonathan Schwartz)
具体的な内容については明らかにしていないが、Schwartzは提携に前向きな1社として「パソコンサプライヤーでもあるメディア企業」と、ソニーの名前をほのめかしている。
Javaは、ソフトウェアコンポーネントの集合体。Javaプログラミング言語で記述されたプログラムは、様々な装置で、コードを変更せずに実行できる。Javaは、主に携帯電話機などに搭載するJava 2 Micro Edition、デスクトップパソコン向けのJava 2 Standard Edition、サーバ向けのJava 2 Enterprise Editionの3種類に大別される。
Sunは当初、デスクトップパソコンに焦点を当ててJavaを発表し、Windowsに集まっていたプログラマーの関心をJavaに向けてMicrosoftの牙城を切り崩そうとした。しかし、Javaプログラムはロード/実行時間が遅く、Windowsプログラムのようなインターフェースも充実していなかったことから、デスクトップパソコンでは広く普及しなかった。
ところが、サーバや携帯電話機など、Microsoftの勢力がさほど及んでいない市場では大きな成功を収めている。「これまで、1億台のJava搭載携帯電話機が出荷されている。この人気ぶりに、デスクトップパソコンのプログラマーもあとを追わざるをえないだろう」(Schwartz)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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