Webサービスの互換性に取り組む団体WS-I(Web Services Interoperability Organization)は米国時間3月26日、役員会メンバーとしてSun MicrosystemsとWebMethodを選出したことを明らかにした。
WS-Iは、Webサービス標準規格に準拠するためのガイドラインを、ソフトウェア会社や企業に提供する。2002年2月に設立され、約160社の企業が参加している。その目的は、異なるWebサービス標準化団体が行ったそれぞれの作業を調整し、Webサービス製品を共通のソフトウェア仕様に統一することにある。
Webサービスのプログラムは、XMLベースのプロトコルとメソッドで記述する。これにより、異なるシステム間で情報を容易に交換することができる。しかし、企業が標準規格をそれぞれの方法で実装した場合、異なるサービス製品同士が相互に連携しない可能性がある。WS-Iはガイドラインとなる「プロファイル」を公開し、企業や顧客が標準規格に準拠したソフトウェア間でスムーズな相互操作を実現できるようにする。
今回特筆すべきは、SunがWS-Iの役員メンバーに選出された点だ。これまでは、Webサービスの標準化プロセスにおいて、Sunの役割を最小限に押さえようとする動きが見られた。例えば、MicrosoftやIBMがWS-Iの設立メンバーに名を連ねていたのに対し、Sunは設立メンバーとして招かれず、後にグループの活動に加わった経緯がある。役員会メンバーには、これら3社とWebMethodのほかに、Accenture、BEA Systems、富士通、Hewlett-Packard(HP)、Intel、Oracle、SAPが引き続き就任する。
WS-Iはすでに、SOAP(Simple Object Access Protocol)、WSDL(Web Services Description Language)、UDDI(Universal Description, Discovery and Integration)、XMLドキュメントに準拠したプロファイル案を公開している。
WS-Iの役員会は、4月1日に来年度のスケジュールを決定する。セキュリティ問題の解決に向けたWebサービス標準規格と、信頼性の高いメッセージング仕様に取り組む予定である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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