米国ウェストバージニア州の大学が今週、「ビデオゲームで気を紛らわせることで、患者の肉体的苦痛を軽減できる」とする研究報告を行った。医者がビデオゲームを治療に利用する日が来るかもしれない。
研究を発表したのは、米Wheeling Jesuit大学の心理学部助教授、Bryan Raudenbush。同氏は、30人の大学生を対象に今回の調査を実施した。被験者が氷水に漬かり、何もしない状態と、ゾンビ・シューティング・ゲーム/麻雀パズルゲームのいずれかを行い、注意力を逸らした状態において、どの程度痛みに耐えられるかを調べた。
ゾンビシューティングゲームを行った被験者は、何もしなかった場合と麻雀ゲームをした場合に比べ、1分以上も長く痛みに耐えることができたという。
「痛み軽減の効果がみられたのは、攻撃を行うゲームだけだった」(Raudenbush)
さらにRaudenbushは「今回の実験対象は青年だったが、子供の場合は効果が大きくなるだろう」と語る。「子供は注意力の持続時間がさらに短いため、痛みを軽減させる効果も大きくなるはずだ」(同氏)
この研究結果は、医者や病院がビデオゲームを利用し、注射などの痛みを伴う治療中に、子供の注意を逸らすことができる可能性を示唆している。「小児科などの子供を扱う医者は、治療室にビデオゲーム機を置いておくと役立つかもしれない」(Raudenbush)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」