IT専門調査会社のIDC Japan(竹内正人社長)は、2002年第3四半期までの出荷実績に基づく、国内Linuxサーバー市場動向を発表した。
これによると、同期はLinuxサーバーの出荷台数シェアが7.3%に達し、前年同期比1.3ポイント増加した。3月19日には、同調査を解説するセミナーが東京都内で開かれ、調査を担当した同社の塚本卓郎・ITスペンディングリサーチマネージャーは「06年には、Linuxの出荷台数シェアが15.1%になる」との予測を示した。
02年7−9月期のサーバー市場は、ウィンドウズが77.7%と圧倒的なシェアを確保し、次いでUNIXが12.8%、Linux7.3%と続く。同社によれば、欧米諸国では政府関連のシステムに積極的に採用されるなど、Linuxが台数ベースで10%のシェアを獲得しているが、日本では、エンタープライズシステム用のLinuxの普及が03年には十分進まないと予測。03年は10%に達しないと予測している。
これまでLinuxの普及が進まなかった理由は、欧米と比較してウィンドウズが極端な寡占状態にあるほか、オフコンやメインフレームを含む独自市場があり、Linuxの認知が遅れたことが大きい。
ただ、最近はLinuxがウェブサービス用のOSとして、UNIXサーバーの低価格機市場を凌駕しネットワークインフラ市場でシェアを伸ばしているほか、エンタープライズ用のLinuxディストリビューションが揃い、今後普及期を迎え、IAサーバーとの組み合わせで「シェアを急速に伸ばす可能性があり、06年より早く15%台のシェアを獲得する可能性は高い」(塚本マネージャー)としている。
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