NTTコミュニケーションズ(NTTコム、鈴木正誠社長)と米エレクトロニック・データ・システムズ(EDS、ディック・ブラウンCEO)は3月17日、ITおよび通信サービス分野で業務提携すると発表した。
この業務提携により、両社はデータセンターやコロケーション、ホスティングおよび通信サービスなど、それぞれが得意とする分野とマーケットを生かし、共同でサービスを提供していく。
具体的には、EDSが顧客に提供するトータルソリューションパッケージに対して、NTTコムがグローバルコミュニケーションサービス面で支援するほか、NTTコムがこのほど設置した新組織「ITマネジメントサービス部」がデスクトップ管理からヘルプデスク、データセンターオペレーションなどITリソースマネジメントサービスを提供するにあたり、EDSが子会社のA.T Kearney社と協力してオペレーションやプロセスの改善、コスト削減に関するコンサルティングサービスの提供などを行う。
NTTコムでは、03年度(04年3月期)から3年間で、「ソリューション」、「ネットワークマネジメント」、「セキュリティ」、「グローバル」の4分野を柱にIPソリューション事業を拡大することに力を注いでいる。
鈴木社長は、「当社内のIPにおける人材育成などの基盤固めはほぼ完成した。現時点で、今年度における4分野の売上高は3500億円だが、05年度には2倍の売上規模に引き上げる」と意気込んでおり、「この売上規模を達成するには国内外で強力な企業とのパートナー関係を強化することが重要だと判断した」と、提携の狙いを話した。
また、会見には米EDSのダグラス・フレデリック・エグゼクティブ・バイス・プレジデントが出席し、「日本は、アウトソーシングを受け入れる環境が整いつつあり、当社が成長するために欠かせない市場だ。今回の提携が大きな可能性をもつことになる」と強調した。
また、昨年7月に社長に就任したEDSジャパンの佐伯達之社長も同席しており、「日本の経済環境が厳しい状況であるため、企業がコアのビジネスに専念するためにアウトソーシングに移行するのは当然のこと。当社は、日本で知名度がないのは否めないが、社長に就任以来、EDSのスキルを日本で生かせるような体制を整えた」と述べた。
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