ガートナージャパンのデータクエスト部門は、2002年における国内エンタープライズルータ市場に関する調査結果を発表した。それによると、同市場は出荷台数ベースで前年比30.9%減の41万1000台、売上高ベースで前年比21.4%増の1138億円となった。
分野別にみると、SOHOや中小規模企業などに向けたローエンドルーター分野の出荷台数が38万3000台となり、前年より32.1%減少した。ADSLの普及がISDNの需要の伸びを妨げたことが要因だという。しかし、中小企業などのVPNやVoIP導入が進み、高額製品の出荷が好調だったため、売上高は前年比9.9%増の428億円となった。
ミッドレンジ/ハイエンドルーターを構成する企業バックボーンルーター分野は、出荷台数が前年比8.1%減の2万8000台となった。しかし売上高は、前年比29.5%増の710億円に成長した。「2002年はギガビット・イーサネット・ポートを搭載したクライアントエッジ製品が多く発表されたこともあり、再び市場が活性化、売上金額増大につながった」(同社)
市場シェアをみると、米Cisco Systemsがローエンド分野で50%、企業バックボーン分野で76%を獲得し、他社に大きく水をあけた。とりわけ、ローエンドルーター分野の業績が目覚ましく、2001年の4位から首位へと躍進した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス