米Motorolaに対し、米Chase Manhattan Bankが衛星携帯電話会社Iridiumの破産をめぐって起こしていた5件の訴訟で、Motorolaが1200万ドルを支払うことで和解が成立した。Motorolaが米国時間3月6日に明らかにしたもの。
うち1件の訴訟では、Chase Manhattan Bankと17社の貸付人が、Motorolaによって「詐欺的に」融資契約を結ばされたとして、8億ドルの未払い金を請求していた。
そのほか、5000万ドルの資本準備金債務に関する民事訴訟や、Chase Manhattan Bankに対するMotorolaの逆提訴などにも終止符が打たれる。
1990年代に鳴り物入りで始まった衛星携帯電話事業だが、持ち運びに不便なハンドセットや、1分当たり6ドルもする高額な通話料金が災いし、消費者を引きつけることに失敗した。
Motorolaのバックアップによって1998年に開始した衛星携帯電話サービスIridiumも、需要を伸ばすことができず、サービス開始後1年足らずで米連邦破産法11条(チャプター11:日本の会社更生法に相当)の適用を申請した。
他にも米Globalstar Telecommunicationsなどの通信事業者が破産を余儀なくされ、衛星携帯電話事業は投融資家に大きな損害を与える結果となった。
Motorolaは依然、Iridiumの無担保債権者から40億ドルの損害賠償を請求されている。しかし「申し立てに対して強固な弁論を用意している」(同社)として、今後も争う構えだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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