米Sun Microsystemsは米国時間3月4日、オープンソースのPtoPソフトウェア、Jxtaの新バージョン2.0を公開した。SunはJxta 2.0のリリースで、ビジネスにおけるPtoPソフトウェアの普及を狙う。
JxtaはPtoPネットワークを強化する通信ソフトウェア。中央サーバを介することなく、様々なデバイス間でデータを直接やりとりできる。2年前に初めて公開して以来、すでに100万人以上のユーザーがダウンロードしているという。Sunによると、同社が率いるオープンソース開発組織Project Jxtaには1万2700人のメンバーが参加している。
PtoPネットワークはNapsterやKaZaAなどの音楽ファイル交換システムで大衆に普及した。しかしSunは、ビジネスにおけるPtoPネットワークの利点を実証したいと考えている。
「社内でPtoPネットワークを構築すれば、サーバの管理費用を削減できるうえ、ネットワークのSPOF(Single Point of Failure)を取り除くことができる」(Sunのビジネスおよびエンジニアリング部門グループマネージャのCarlos Soto)
例えば、全米コンビニエンスストア協会(National Association of Convenience Stores)は、在庫管理システム、ガスタンクのセンサーなどの設備において、Jxtaを利用したPtoP接続を検討している。
Jxta 2.0では、より多くのトラフィックを処理できる「スーパーピア(super peer)」をネットワーク上に構築できる。また、Jxtaコードのモジュール構造を強化しているため、デベロッパは必要なものだけを簡単にダウンロードして利用できる。Jxta 2.0の最初のインスタンスはJavaプログラマ向けで、現在ダウンロードで入手可能。
ちなみに、Sunのライバルである米MicrosoftもPtoPソフトウェアの開発を先週明らかにしている。同社はWindows XPでのPtoPアプリケーション利用を促すため、ソフトウェア開発キット(SDK)と機能拡張をリリースする予定だと発表した。
Sotoは「MicrosoftのPtoPソフトウェアはJxtaにとって競争相手となる」としながらも、「同社のPtoPコンピューティングへの参入は、最終的にはPtoPの普及につながる可能性がある」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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