米Trend Microはスパム対策サービス企業の米Postiniと提携し、ゲートウェイで迷惑メールを防止するスパム対策ソフトウェアSpam Prevention Service(SPS)をリリースする。
現在、電子メールのプロトコルが偽造しやすいことや、ユーザーアドレスが入手しやすいことから、スパムメールの作成は比較的容易に行われており、特に送信にはほとんどコストがかからない。そのうえ、スパム発信者は、キーワードやSMTP識別子などを利用した従来のスパム検出を欺く方法をあみだしている。
今回発表したSPSは、ヒューリスティックと呼ばれる科学的手法を用いる。電子メールのメッセージパターンを解析し、スパムメールの可能性を算出するもの。これにより、90〜95%のスパムメールを検出することができる。エラー検出は8万通につき1通に満たないという。
SPSでは、電子メールが企業のネットワーク内に入ると同時に、メッセージをリアルタイムで処理する。メッセージがスパムメールの場合は、(1)性的内容(2)嫌がらせメール(3)マルチ商法(4)大量のニュースレター(5)商的勧誘、のいずれかに分類する。企業はスパムメールとみなされたメッセージに関して、タグ付けや転送などの処理を事前に設定することができる。
Trend Microのグローバルマーケティング部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのDavid Roweは、「我々がSPSを開発した理由は、スパムメール防止に最も効果的な場所が、ウイルスや悪意のあるコードを防御する場所と同じインターネットゲートウェイだと確信しているからだ」と語っている。
スパムメールを防止する方法としては、サーバやパソコンでのフィルタリングのほか、特定のIPアドレスから発信されたメールを遮断する「ブラックホール」リストなどがある。しかしこれらの方法では、制御不可能なレベルにまで増大したスパムメールの流入そのものを防ぐことはできない。米Gartner Groupが昨年12月に発表した調査によると、企業が受信する全電子メールのうち、迷惑メールは50%にものぼるという。
SPSはSolaris版が直ちに利用可能となる。Windows版は今月中、Linux版は2003年第2四半期後半にリリースする予定。価格は1ユーザー当たり年間4〜30ドル。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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