米標準団体、Linuxサーバ向けベンチマークを発表

 LinuxのコンソーシアムOSDL(Open Source Development Lab)は米国時間3月2日、Linuxハイエンドサーバ向け速度テストツールを発表した。Linuxプログラマに対して、幅広く普及している速度テストを利用可能にするのがその目的だ。

 OSDLが今回リリースしたのは3種類のベンチマークテストで、TPC(Transaction Processing Performance Council)が策定したTPC-C、TPC-H、TPC-Wテストの3種類に対応する。これらはTPCが策定したベンチマークテストのサブセットで、在庫追跡システムの処理、大容量データセットからの有効情報の抽出、大規模なオンラインブックストア運営を行うためのサーバ性能を測定する。

 ベンチマークは、適切なコンピュータシステムを導入して利益をあげようとする企業にとって非常に有効だ。またプログラマにとっても、どの部分に改良を加えるべきか検討する際に重要な手がかりとなる。

 OSDLディレクターのTim Withamは「新しいベンチマークはシステム全体のパフォーマンスを測定する上位レベルのテストだ」と説明した。プログラマがLinuxのカーネルなどで使用しているベンチマークの一部は、ディスクのスループットやコンピュータのタスク切り換え速度など、単一の項目のみを測定する。

 Linuxの開発は、OSDLのスポンサーであるIBM、Red Hat、Hewlett-Packard、Intelなどの企業に属するプログラマがさかんに行っている。彼らは社内テストを実行することはできても、Linuxコミュニティでそのテスト結果を共有することは禁じられている。「特にLinuxの世界では、ベンチマークテストの結果を制約なしに共有できるようにする必要がある」(Witham)

 OSDLのベンチマークは無償でダウンロードできる。同ベンチマークのソフトウェアはArtistic Licenseに基づいてライセンス供与されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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