タブレットPCの売れ行きが好調だ。トップベンダーの米HP(Hewlett-Packard)と東芝はそれぞれ昨年11月に製品を投入したが、これまでのところ予想を上回る販売実績を記録している。
タブレットPCはペン、タッチスクリーン、手書き入力認識などの機能が備えたポータブルパソコン。MicrosoftのタブレットPC用OSであるWindows XP Tablet PC Editionを搭載する。
Toshiba Americaのトランザクショナル・ビジネス・グループのバイスプレジデント、Mark Simonsは「当社Portege 3500は、発売当初に品薄状態の問題が生じたため、増産を何度か行った」と語っている。
HPのパーソナル・システムズ・グループのバイスプレジデント、Ted Clarkも「HPのタブレット製品の売上は発売当日から予想を上回った」とその好調ぶりを伝えている。
タブレットPC市場の規模は、ノートパソコン市場全体から見れば依然として小さい。また、パソコン市場には、2001年に起こった売上低迷の影響が今も色濃く残っている。こうした状況にもかかわらず、各メーカーはタブレットPCに大きな期待を寄せている。Toshiba AmericaとHPによると、タブレットPCは法律、不動産、医療分野で注目されているという。
HPの、Compaq Tablet PC TC 1000は重さ約1.4kgと軽く、小型ノートパソコンの購入を検討する顧客が関心を示すという。Clarkは「(販売好調の理由は)タブレットPCが、その主要ターゲットだけでなく、すでに小型ノートを購入したユーザーや、デスクトップに続く2台目として購入を考えているユーザーにも受け入れられているためだ」と説明する。
Toshiba Americaの場合、生産量を2倍以上にしたのだが、結果として顧客が入荷待ちという状態になり、苦情が多く出たという。これは製造業者が過剰在庫を嫌ったためという。これについてSimonsは、「毎月、販売チャネルすべてにおいて改善を行ってきた。3月にははっきりとした成果が現われるだろう」と説明している。
調査会社によると、米国の2002年におけるタブレットPCの出荷台数は15万台だった。2003年にはこれが約67万5000台となり、ノートパソコン全体に占める割合は約5%になるという。欧州市場においても、売上が2002年第4四半期にノートパソコン全体の1%を占めるなど、出足は好調だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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