伊藤忠テクノサイエンス(CTC、後藤攻社長)とデータセンター向けインフラストラクチャの米イージェネラは、イージェネラが開発した統合型ハイエンドLinuxサーバー「BladeFrame(ブレードフレーム)」の国内販売契約を結び、2月25日から販売を開始したと発表した。
同製品は、ハードディスクをもたないディスクレス構造や既存のサーバーと異なる仮想化されたアーキテクチャを利用したことで、従来のブレードサーバーよりTCO(システム管理コスト)を50%削減できるという。同社は「(同製品を)戦略機として」(中野亨・常務取締役営業部門長)、分散する複数のサーバーを統合する必要のある金融機関や大規模データセンターなどに販売を進める方針だ。
米イージェネラは、同製品をミンションクリティカルアプリケーション向けに開発。特徴としては、24枚のブレードによって最大構成96CPU、搭載メモリ288GBまで拡張が可能なほか、1台の同製品上でウェブサーバー、アプリケーションサーバー、データベースサーバーの3層構造を仮想的に展開できる。
また、OSはオープンソースのRedHat Linuxを採用。高スペックで高可用性を実現するハードとソフトの組み合わせで、業務の基幹系システムなど、LinuxOS搭載システムに求めるニーズに対応した。米イージェネラのマイク・トンプソンCOOは「エンタープライズ環境でLinuxサーバーを動かす不安の声があるが、すでに、米国ウォールストリートの大手金融機関に採用され、信頼を得ている」と自信を示す。
同製品を販売するCTCは、エンタープライズLinuxビジネスの領域で、コンサルティング、SIの展開を図り、保守サポートを含めてソシューリョンを提供する。これに備え昨年11月には、CTC内に「Linuxセールスチーム」(30人)を新設したほか、今年度中にはSolarisとLinuxの両方に対応可能な技術者を100人養成する考えだ。初年度の売上目標は30億円、3年後には100億円を目指す。
CTCでは現在、サン・マイクロシステムズ製のSolarisブレードサーバーを販売しているが、「今後もSolarisは販売していく。今回の製品は第3世代のサーバーとして、グリッドコンピューティング事業などもにらみ販売を強化していく」(後藤 健 執行役員営業・技術統括補佐)としている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力